森章二
書簡集
 書簡集・・・平成18年3月分です。
 書簡 その180  おまたせ!おからとさといもコロッケ                  (平成18年3月20日)

 いろんな事を試しているうちに随分時間が経ってしまいましたが、ちょっと忙しかったのと思うようなものが
 できなくて・・・。おからで、さつま揚げのようなものを作りたかったんです。魚を入れずニンジンやゴボウと
 おから、つなぎに山芋か里芋、又はジャガイモや蓮根等を擦って合わせ油で揚げてみたんですが、どれも
 さつま揚げというよりガンモドキみたいな物になってしまいました。それなりに食べられないことはないんです
 が気に入らない。その中で里芋をつなぎにしたものが、粘りがあって食感が良いのでコロッケにしてみたら
 これが美味なのです。小料理屋の一品で出しても当ることウケアイ。衣のカリット感と粘りが絶妙。
 作り方は普通のコロッケのジャガイモの部分をおから、里芋にするだけ。
 A・・タマネギのみじん切りと挽肉を炒めたもの・・にサトイモの茹でたもの(蒸してチンしてもヨシ)を潰して
 おからと混ぜ合わせ、さらに・・A・・を加える。それを丸めたものに小麦粉をつけ、とき玉子を付けてパン粉
 をまぶし、油で揚げる。混ぜ合わせる時は塩、胡椒または好みの味付けをするのがミソ。後でソースや醤油
 マヨネーズで食べても結構。手間が掛るように思われますが意外と簡単。一度食べたら病み付きなります。
 ぜひお試しあれ。
  
 書簡 その179  ロダン・カリエール展                            (平成18年3月18日)

 上野の国立西洋美術館にロダン・カリエール展を観に行く。桜には早いが陽気が良いので上野の山は
 何処も大変な人出。まずは目的の西洋美術館へ。素晴らしい展示品の数々。ジックリ拝見。次に常設展
 に廻ったのですが此処でビックリ。1654年に描かれた、コルネリス・ド・ヘームという人の静物画。まるで
 写真。透明感はそれ以上。感動というより驚きですが、今日見た物がすべて吹っ飛んで、350年前の日本
 は・・・との思いが。1654年なら家康が江戸幕府を開いて約50年後。その頃にこんな絵画が・・・・。
 ただ驚きでした。 
 
 書簡 その178  不断桜                                     (平成18年3月9日)

 真夏以外は一年を通して、ぽつりぽつりと花が咲く、珍しい桜の木で、国指定の天然記念物「不断桜
 が白子の子安観音の境内に鎮座している古木で立派なものだが、人知れず静かに佇んでいるという
 感じ。今日も沢山の蕾の中に、小さめの白い花が五輪ほどぽつりと咲いている。よく探さないと分らない
 ほどだが、これが常にぽつりぽつりと咲き続けるそうだ。風情はあるが、地味な為か、季節柄か、訪れる
 人も少ない様だ。しかし僕にとってはゆっくり眺められて幸いだった。これだけ立派な木、しかも国指定
 天然記念物、もっと見直されていい気がするが・・・。
 書簡 その177  荒神山                                    (平成18年3月9日)

 鈴鹿市へ講演に行く。前日に打ち合わせで乗り込み、今日の講演は午後から。それではと、以前から
 行ってみたいと思っていた荒神山へ出かける。時代劇ファンならお馴染みの地。4月7日の荒神山の
 高市の縄張りをめぐって、神戸一家と安濃徳一家の喧嘩に、吉良の仁吉と清水一家が弱小集団・神戸
 一家(元々の縄張り所有者)に助太刀して、勝利を収めるが、主人公の仁吉は死んでしまう、という
 神田伯山の講談、広沢虎造の浪曲や芝居で一世を風靡した物語。(私の在籍した新国劇の十八番の
 一つでもある)いや〜来て見て驚いた。荒神山観音寺は境内は広く、現在まで続いている4月7日の
 お祭りの所為か、手入れが行き届いている。仁吉の遺品、回し合羽に三度笠、仁吉を撃った鉄砲が
 展示してある。丁度、庭の掃除をしていたご住職のお話を聞くことが出来た。お寺の歴史や物語を後世
 に伝えたいとの熱い思いが伝わって来て楽しかった。もっとお話を聞きたかったが仕事の前。失礼をして
 退却した。4月7日のお祭りも機会があったら見たいものだ。(仁吉を撃った鉄砲の一丁は金象眼で
 素晴らしい龍の細工が施してあったそうだが、盗難に遭ってしまったそうだ、とても残念がっていました。
 昔は高神山と書いたそうです。)
 書簡 その176  動物園                                     (平成18年3月5日)

 朝、起きると快晴。気温も上がっている。それではと近くの多摩動物公園に出かけてみる。考えている
 ことは皆、同じとみえて、すごい人出。今年は寒かったので皆さん春が待ち遠しいようですね。
 僕の子どもの頃は動物園は、狭い檻の中に、単独か、つがいで、種類を多く集めたところが多かったが
 現在では広い場所に同じ種類の動物を何頭も入れたり、異種同士を住まわせて、自然に近い形で公開
 するのが普通のようだ。広々としたところで人間も動物もリラックスしてストレス解消が目的か。
 そう言えば昨年亡くなられた下川辰平さんも、動物園が好きでよく此処へ来ていたのを思い出す。合掌。
■にぎわう、多摩動物公園・・・・動物の写真もごらんください!
 書簡 その175  サンシュ                                    (平成18年3月3日)
 
 庭のサンシュの木と唄に歌われた、あのサンシュの木の花です。以前、京都の小料理屋で初めて飲んだ
 サンシュ酒(梅酒を漬ける要領でサンシュの実を漬けたもの。数年漬け込んだものは絶品です)の味が
 忘れられず、探していたのですが見つけました。この花が秋には可愛い味になります。庭に木がある方
 実が手に入る方、ぜひ漬けてみてください。僕が今まで飲んだ果実種の中でNo1です。香り・味共に
 保証します。僕が飲んだ八年物は琥珀色で、これは何ですか、と聞いたほどです。
 書簡 その174  梅、足ぶみ                                  (平成18年3月3日)

 各地から梅の便りが聞こえてくるなか、我が家の近隣では、ここ数日の寒さで、開きかけのままストップ。
 そこで府中郷土の森博物館の梅園に出かけてみた。府中市と私の住む多摩市とは、多摩川を隔てた対岸。
 「多摩川を越えると気温が2,3度違う」と言うのだが、確かに此処では白梅だけでなく紅梅も開花が進んで
 いました。人出も多く、梅祭りを楽しんでいました。梅の木の根元では黄金色の福寿草も満開だ。来週には
 開花で見頃を迎えるだろう。その頃には我が家の周りでも開花再開で、いい香が漂う事だろう。
 書簡 その173  おねがい                                   (平成18年3月1日)
 
 数年前から何人かの仲間とタンポポの変り物を探しています。江戸時代の名鑑にタンポポの変り物、管花
 や色変り(白、緑、朱金など)、葉の斑入りなどですが、現在は絶種。なかなか見つかりません。
 探すと見つからないのに、歩いている時、ひょっと出会ったりする事があります。その時はぜひ知らせて
 下さい。なんとか江戸時代の名鑑を復活させたいと思っています。発見者の名前も残します。
 今まで集めた何点かは、そのうち写真で紹介します。どうかご協力お願い申し上げます。

 書簡 その172  新しい発見                                  (平成18年3月1日)
 
 実は先週、大腸の内視鏡検査を受けたのですが、ポリープが見つかり、切除したんです。良性の物で
 心配ないとの事。「じゃ」と帰ろうとした所、出血があるといけないからと、泊められてしまったんです。
 まぁ、無事退院したのですが、食事中よく噛む様、強く申し付けられ・・・今まで江戸っ子は早飯が当り前。
 「物をクチャクチャ噛むなんて、みっともねぇ。でいち粋じゃねぇ」まして食事中に喋るのは行儀が悪いと躾
 られた世代です。これには参りました。しかし新しい発見がありました。食べる事に集中していた、と言うより
 二、三回しか噛まないで飲み込んでいた時は、喋る暇はないし、新聞を読む余裕などなかったんですが
 噛む時間が長いと、間が持たないんです。新聞を読んだり喋ったり、これが体に良いかどうかは別にして
 食事中喋りあっている人達は良く噛んで楽しんでいることがわかりました。この年になって、しかし慣れない
 ので大変です。外国人は腸が短いから、良く噛むんですかねぇ。その為、食事中、喋ってるんですかねぇ。
 習慣って必要に応じて生まれるんですねぇ。あんまり噛んでると腹が膨れて沢山食べられないんです。
 ダイエットには良いかなと思ったんですが、吸収が良くなって結局は同じ事かもしれませんねぇ。
 病院食なんて初めてのことがあると、見方が変わって、新しい発見があるようです。